ぎっくり腰について誰よりも詳しくなる

2017年12月20日

スポンサーリンク

ぎっくり腰とは

ぎっくり腰は重たいものを持ち上げた際や急な体勢の変化時などに急性に発症する腰痛のことで、「急性腰痛症」、「腰部(腰椎)捻挫」などと言われる事もあります。腰部へかかる急激な負荷により発生します。30~60歳位の年代に比較的多く見られます。一般的に急性に起こる腰の痛みをひとくくりにぎっくり腰と言うことが多いのですが、その損傷部位は筋肉をはじめとして腰の様々な組織に障害が発生します。

ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰は腰に掛かる負荷に腰の筋肉や靭帯、関節などの組織が耐え切れず、損傷することで発生します。重たいものを持ち上げる際や、急な体勢の変化などで発生することが多いです。また咳やくしゃみなどの普段何気ない動きでも発生することがあります。
ぎっくり腰の発生には発症前の腰の状態も大きく関わります。腰の筋肉の柔軟性低下、筋肉疲労、腰の関節可動域の低下、冷え、不良姿勢、加齢による腰部組織の変性、ストレスといった状態が元に存在していることもぎっくり腰の発症と大いに関係があります。

ぎっくり腰の症状

ぎっくり腰が発生すると主に腰部に激しい痛みがあります。臀部に痛みが広がることや臀部を中心に痛みが出ることもあります。痛みにより動くことが全く出来なくなります。腰部組織の炎症を伴うことが多く患部に熱感や発赤が見られることもあります。

ぎっくり腰の分類

急性に発生する腰周辺の痛みをぎっくり腰と言っていますが、その損傷部位は多岐に渡ります。その損傷部位によって以下のように分類することができます。損傷部位を的確に判断し治療する必要があります。また損傷部位は1つに限定されず、いくつかの部位を同時に損傷することともあります。ぎっくり腰の損傷部位の特定はしっかりとした治療家でないと難しいです。

筋・筋膜性腰痛

腰部の筋肉および筋膜を損傷することによるぎっくり腰です。主に脊柱起立筋という脊柱(背骨)の両側を縦に走る筋肉を損傷します。脊柱起立筋は脊柱を支え、体幹部の運動の際に使う強大な筋肉です。急激な負荷により筋・筋膜の過伸展や部分断裂が発生し、炎症が発生します。また腰部のみならず、臀部の筋肉を損傷していることもあります。

腰椎椎間関節症


椎間関節性腰痛と呼ぶこともあります。脊椎は1つ1つの椎骨が椎間関節により上下で連結して一本の棒状の背骨を構成しています。椎間関節は左右対に存在しています。その関節があるおかげで体幹部を前後・左右に曲げたり、ひねったりする運動が可能になっています。体幹部の反る方向への過伸展や左右へひねる回旋動作によりその関節を損傷するのが腰椎椎間関節症です。

椎間板性腰痛


上記の椎間関節のところで述べた通り、背骨は椎骨と椎骨が関節で連結されています。その間には椎間板と呼ばれるクッションの役割をする組織がはさまっています。椎間板は背骨にかかる負荷を吸収する役割を持っています。その椎間板に強力な圧が加わることにより椎間板を損傷してしまう疾患が椎間板性腰痛です。椎間板には痛みを感じる神経が分布していますのでわずかな動きでも激痛を感じるようになります。ぎっくり腰の実に7割が椎間板性のものであるという調査もあります。ぎっくり腰は筋性のものと考える臨床家は多いですが、実際には椎間板損傷の存在をまず考慮する必要があります。

仙腸関節性腰痛

骨盤に存在する仙骨と腸骨とを連結する関節が仙腸関節です。仙腸関節は関節と言ってもほとんど動くことはありません。仙腸関節は縦方向に走っていますので上下からの圧に対して弱く、その関節を損傷することがあります。ぎっくり腰で動けないと言って来院される方の中には腰ではなく仙腸関節の損傷がある方も見受けられます。

圧迫骨折

主に高齢者のぎっくり腰においては背骨の圧迫骨折が起きていることが多いです。特に女性の高齢者に好発します。背骨に負荷が掛かると骨がしっかりしていると椎間関節や椎間板を損傷しますが、骨粗鬆症のある人は骨を損傷してしまいます。骨粗鬆症で弱くなった骨が上下方向からつぶされるように圧迫されて骨にヒビが入ってしまいます。

ぎっくり腰の治療

ぎっくり腰は発症直後から激しい痛みを伴いますので無理に動かすことは避けます。この時期の無理なマッサージや矯正などは症状を悪化させることが多いことから、受診は専門的な知識を持った治療院を選びましょう。状況に応じて鍼灸治療が即効で効くこともあります。マッサージなどで圧を加えることが出来ない時に鍼灸が有効なことがあります。
ぎっくり腰発症後、1日~2日経過してある程度動けるようになったら、絶対安静ではなく痛いながらも日常生活レベルの動きをすることは治癒を早めるという報告があります(以前は治るまでは絶対安静が主流でしたが)ので、出来る範囲で無理をせずに動くようにしましょう。
1~2週で急激な痛みは減少していきます。損傷部位の完全治癒を目指して手技(マッサージ)などで筋肉の緊張緩和、血流の改善をしていきます。また腰の関節可動域を広げる治療も当院では行っていきます。この時期以降の治療は再発の防止のためにも重要ですので、痛みが引いたからといって安心せず治療を受けることをお薦めします。